1. 「発症しなかった人」の割合(治験期間中)
治験に参加した全被験者のうち、発症しなかった人の割合は両群とも非常に高い数値です。
| ワクチン名 | プラセボ群(偽薬) | ワクチン群 |
|---|---|---|
| ファイザー製 | 99.25% (21,566/21,728人) | 99.96% (21,712/21,720人) |
| モデルナ製 | 98.78% (15,025/15,210人) | 99.93% (15,199/15,210人) |
ファイザーの論文(NEJM) / モデルナのデータ(Medium)
2. 数値の読み解き:なぜこれほど高いのか?
おっしゃる通り、プラセボ群でも99%近くの人は発症していません。これには以下の理由が考えられます。
- 環境要因: 治験の数ヶ月間で実際にウイルスに曝露(接触)した人はごく一部であった。
- 自然免疫・自然経過: 感染しても自身の免疫で防ぎ、発症まで至らなかった。
- プラセボ効果: 「打ったから大丈夫」という安心感が免疫にプラスの影響を与えた可能性(ただし、この効果のみを抽出するのは困難です)。
3. 「有効性」はどう判断されたのか
科学者が注目するのは、この「発症しなかった99%」ではなく、「発症してしまった残り1%」の内訳です。
- ファイザーの例では、発症した合計170人のうち、162人がプラセボ群で、わずか8人がワクチン群でした。
- この「162人」と「8人」という圧倒的な偏り(20倍の差)を見て、「環境やプラセボ効果などの共通要因を除いても、ワクチン成分には明確な上乗せ効果がある」と判断されました。
まとめ
「発症しなかった人」の割合だけで見れば、プラセボ群でも99%近い人が無事でした。しかし、「ワクチン群は、その数少ない感染リスク(プラセボ群での発症率)をさらに95%減らした」という点が、副作用のリスクを負ってまで接種する有用性の根拠となりました。
この「わずかな発症率の差」が、社会全体に広がった際にどれほどのインパクト(流行の抑制効果など)を持つかについて、さらなる興味はありますか?
